「無職でキャッシングできる方法」は、本当に安全ですか?
ネットで見かけるキャッシング情報、「無職で借りられる」ってホント?
リストラ旋風と不況の嵐が吹き荒れる平成の時代、生活費に困って、お金を借りなくてはやっていけない、という状況の人が多いのが実情です。しかし、不況の現在では、お金を借りても返す当てがないような状況では、借りるといっても簡単ではありません。
そんな時、ネットを見ると「無職でも借りる裏ワザ」といったような、怪しげな情報を多数目にします。
キャッシングのような無担保の信用貸付の場合、債務者になる人の返済能力は一番重要なチェックポイントです。無職、ということは、定期的な収入がない、ということに等しいですから、よほどの資産があるとか、賃料収入などの仕事以外の定期収入がない限りは、無収入とみなされます。もっとも、生活できるほどの賃料収入があるのであれば、お金を借りる必要なんてないはずですね?無職であれば、まず、審査は通らず、借り入れはできないと考えたほうが妥当です。
そんななか、「自営業だと言えばいい」とか「代金を払えば、就労証明を作ってもらえる」とか、一見もっともらしい内容を書いた情報が、ネットで公開されています。
困っていると、ついつい、こうした情報に心惹かれて、「やってみようか」と思ってしまいがちですね。しかし、実際はそんな甘いものでなく、利用すると、必ずと言ってもいいほど、危険な問題が潜んでいます。
ほんとはどうなの?審査の実態
近年、貸金業法という法律の改正で、キャッシングの規制が厳しくなりました。これまでは簡単だった、申し込み時のチェック(審査)が以前以上に厳重になり、在籍確認、といって、「本当に、書類に書いた通りの場所で仕事をしているか?」を調べるようにもなっています。無職なのに、働いているふりはできませんし、自営業だと説明すると、店舗の有無や営業の状況までを、キチンと確認するようなルールができています。「誤魔化して、適当に書いておけばいいや」という時代ではなくなったということです。
更に、情報共有の徹底がされるようになり、ウソを書いて、審査をはねられた場合、他社に申し込みをしても、同じように次々と審査に落とされてしまう「ドミノ倒し」も起こるようになりました。信用保証協会という制度が新しく設立されて、キャッシングの情報を、貸金業者が確認することが義務塚られるようになったためです。
借りる側にとっても、正直に誠実に申し込みを行って、審査を通り抜けないと、簡単にはキャッシングができなくなっている、ということでしょう。
うそをついて借りた場合は犯罪に!?
もっとも問題なのは、こうしたネット上の情報には、しばしば違法性が問われるようなものが、全くそういう解説も付けられずに混ざっていることでしょう。
「自己責任でお願いします」程度の但し書きで、堂々と、違法な手口を乗せているサイトを多数目にします。
もし、こうしたサイトの手口を真に受けて、虚偽(ウソ)の申告で万一お金を借りることができたとしたら、それは、詐欺罪に該当する可能性が高いのです。万一ばれた場合は、業者側は詐欺未遂の疑いとして扱うことになり、今後、借り入れを受けることは不可能になるでしょう。悪くすれば、借り入れた後でウソがばれて、一括返済を請求されたり、払えない場合は、訴訟や差し押さえといった段階に進むことだってないとは言えません。最低限、途中でばれたら、それ以上の借り入れはできなくなると考えて間違いないでしょう。
詐欺は犯罪ですから、悪質な犯罪とみなされた場合は、逮捕だってないとは言えないのです。こうした事情を書き込んだサイトは少なく、「バレなければラッキー」といった風潮の物さえ見かけます。
誤魔化して得するような、甘い認識で、キャッシングを行うことは、結果として自分で自分の首を絞めているのと大差ないということになります。借金であることを認識して、正攻法で申し込みを行いましょう。
それでも生活が立ち行かないのであれば、生活費を支援してもらえる役所の制度などを当たってみるなど、借金以外の方法で資金が長途圧できないかを検討してみるのも一つの方法です。